「年金生活者支援給付金制度」って何?給付金が支給されないのはどんな時?
年金生活者支援給付金制度は、年金受給者の生活を支えるために設けられた国の制度です。所得の少ない高齢者や障害者を対象に、年金に上乗せする形で給付金が支給されます。本記事では、この制度の概要と、支給されないケースについて詳しく解説します。

▼夫婦2人の老後、「生活費」はいくら必要? 年金額の平均をもとに必要な貯蓄額も解説

年金生活者支援給付金制度とは

年金生活者支援給付金は、消費税率の引き上げ分を活用し、公的年金などの収入や所得が一定基準を下回る年金受給者を対象に、生活支援として年金に加えて支給される制度です。
 

年金生活者支援給付金の対象者

老齢基礎年金を受給している人のうち、特定の条件を満たす場合、「老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金」が支給されます。対象となる条件は以下の通りです。

●65歳以上で老齢基礎年金を受給していること
●同一世帯の全員が市町村民税非課税であること
●前年の公的年金などの収入とその他の所得の合計が以下の基準を満たすこと

昭和31年4月2日以降に生まれた方: 88万9300円以下
昭和31年4月1日以前に生まれた方: 88万7700円以下

給付金の対象者は、老齢基礎年金を受給している人のうち、収入や世帯の状況が一定以下である低所得者が対象となることがわかります。昭和31年4月2日以降と昭和31年4月1日以前に生まれた人で収入基準が異なり、わずかな違い(1600円)があるものの、年齢を考慮した基準設定が行われています。
 

給付金額

給付金額は、月額5310円を基準として、保険料を納付した期間などに基づき計算され、この基準額は毎年見直されます。
 

年金生活者支援給付金の支給対象外となる場合

年金生活者支援給付金は、毎年、前年の所得状況などを確認し、支給要件を満たしているかどうかを判断します。その結果、以下の場合は支給対象外となります。