ここでは、老後資金を効率よく準備する方法をみていきましょう。
 

生活費を見直す

老後資金を貯めるためには、まず現在の生活費を見直すことが大切です。特に毎月定期的に支払っている固定費を減らすことが効果的です。水道光熱費や通信費などは、契約先を見直すことでコストを削減できる可能性があります。
 
また、貯蓄目標額を設定することで、どれくらいの額を節約すべきかが明確になります。目標がないと、節約したお金をつい外食費や娯楽費に使ってしまいがちです。自分の貯蓄目標に合わせて、節約すべき項目や金額を決めてから、資金計画を実行に移すとよいでしょう。
 

iDeCoやNISAを活用する

老後資金を効率よく貯めるためには、iDeCo(個人型確定拠出年金)やNISA(少額投資非課税制度)の活用が有効です。
 
iDeCoでは掛金が全額所得控除の対象となり、税制優遇を受けながら資産を積み立てることができます。引き出しは原則として60歳からとなりますが、年金形式か一時金形式、運営管理機関によっては両方を組み合わせることも可能です。
 
NISAは、年齢制限なく一定の条件内で運用益を非課税で受け取れるため、資産運用をより効率的に進めるのに向いています。
 
ただし、投資にはリスクが伴うため、どちらも元本割れの可能性について理解しておくことが重要です。
 

個人年金保険などの保険を利用する

投資に不安がある場合、個人年金保険などの貯蓄性のある保険を活用するのもひとつの方法です。個人年金保険では、基本的に保険料や受け取り年齢を自分のライフプランに合わせて設定でき、死亡した場合には死亡給付金が支払われるケースもあるため、家族へ資産を残すことも可能です。
 
また、運用実績に応じて将来受け取る年金額が決まる「変額個人年金保険」もありますが、こちらも商品によっては元本割れのリスクがあるため、注意が必要です。毎月の保険料が生活費に負担をかけないよう、保険に加入する前に支出の見直しを行いましょう。
 

現在の貯蓄500万円を元手に、65歳までに少なくともあと610万円程度準備する必要があると考えられる