「106万円の壁」を超えてパートで月10万円稼いだ場合、将来の年金額はいくら増えますか?社会保険料の支払いで損をしないか気になります…
配偶者の扶養範囲内でいるためには、年収を約106万円未満におさえる必要があります。人によっては「106万円の壁」を超えて働くのと、扶養範囲内で働くのではどちらがよいのか悩む方もいるでしょう。   「106万円の壁」の内容や、社会保険料に対して年金がいくら増えるのかなどを知っておくと、働き方を決める参考になります。今回は、「106万円の壁」の概要や月収10万円のときの年金額と社会保険料などについてご紹介します。

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「106万円の壁」とは

「106万円の壁」とは、勤務先の企業規模によって健康保険・厚生年金保険への加入義務が発生する年収の境目のことです。厚生労働省によると、従業員数が51人以上の勤務先において、社会保険が適用される条件は以下の通りです。


・週の所定労働時間:20時間以上30時間未満
・所定内賃金:月額8万8000円以上
・雇用期間:2ヶ月を超える(見込み)
・学生以外(休学中・夜間学生を除く)

このうち、所定内賃金の月額8万8000円は、年額に換算して105万6000円です。約106万円であることから、「106万円の壁」と呼ばれています。
 
収入が「106万円の壁」を超え、社会保険適用の条件を満たすと、扶養を外れて自分で社会保険に加入しなければならず、社会保険料の負担が必要です。ただし、社会保険に加入すると、将来老齢厚生年金を受け取れるメリットもあります。
 

月10万円稼いだときの年金額は?

月10万円を稼いだ場合の老齢厚生年金額を、下記の条件で計算してみましょう。


・国民年金は満額支払っている
・老齢基礎年金額は令和6年度分
・厚生年金は平成15年4月以降に加入
・報酬比例部分の金額を老齢厚生年金額とする
・賞与は考慮しない
・月収は10万円で一定