友人は将来年金を「月15万円」もらえるそうです。私は「月10万円」ほどの予定ですが、年収にどれくらい差があるのでしょうか?
国民年金を満額支払っていても、人によって受給できる年金額には差があります。もし友人と話をしたときに、年金受給額が大きく異なる場合、疑問に思う方もいるでしょう。   年金受給額は、国民年金だけでなく厚生年金保険の加入期間や収入によって決まります。受け取れる額が分かっていれば、おおよその年収を逆算することも可能です。   今回は、年金額から必要な給料の目安を求める方法や、月の受給額が15万円と10万円の方の差などについてご紹介します。

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年金額からおおよその給料を求める方法

年金額から給料を求めるには、年金の種類と受け取れる金額の求め方を知っておきましょう。
 
年金は主に老齢基礎年金と老齢厚生年金から構成されています。老齢基礎年金は国民年金保険料を満額支払っていれば、受給額は一律です。令和6年度の金額だと、満額で月に6万8000円、年額81万6000円になります。
 
一方、老齢厚生年金は厚生年金に加入している方が受け取れ、働いていた期間の収入に応じて受給額が変動する年金です。平成15年4月以降に厚生年金保険に加入した方の場合、受け取れる金額は報酬比例部分の「平均標準報酬額×0.005481×加入月数」で求められます。報酬比例部分は、老齢厚生年金の計算の基礎となる数値です。
 
平均標準報酬額とは、月給を基に一定基準ごとに区分した標準報酬月額と賞与を基に計算する標準賞与額を合計し、平均を求めたものです。つまり、老齢厚生年金額に対する平均標準報酬額が分かると、おおよその月収が分かります。
 
老齢厚生年金額からおおよその月収(平均標準報酬額)を求める式は以下の通りです。
 
・平均標準報酬額=老齢厚生年金額÷(0.005481×加入月数)