
裁判員制度とは
裁判員制度とは、2009年5月に始まった、国民の中から選ばれた裁判員が裁判に参加する制度です。原則として、裁判官が3名、裁判員が6名で裁判が行われます。裁判には、民事裁判、刑事裁判、少年審判、家事裁判などさまざまな種類がありますが、裁判員裁判が導入されているのは、刑事裁判のみです。
刑事裁判では、詐欺や窃盗、傷害などの罪を犯した疑いで起訴された人を対象に、有罪か無罪かを決め、有罪の場合はどのような刑罰を科すかを決めます。なお、刑事裁判では、起訴する側である検察官と、起訴された側である被告人やその弁護人の発言や提出される証拠を調べて判決をします。
裁判員はどのように選ばれるの?
裁判員は、18歳以上の有権者のなかから毎年くじで候補者が選ばれます。そして、事件ごとに裁判所での選任手続があり、原則6名の裁判員が選ばれ、裁判に参加する仕組みです。
なお、制度がスタートした2009年5月21日から2024年8月末までに、裁判員として刑事裁判に参加したのは、9万4819人とされており、裁判員裁判によって1万6424人の被告人に判決が言い渡されています。
裁判員候補者に選ばれたら
翌年の裁判員候補に選ばれた場合、前年の11月に裁判員候補の名簿に登録されたことを通知する「名簿記載通知」が届きます。通知とともに送られてくる調査票に記載の内容を確認し、該当項目のある方は必要事項を記入して、裁判所へ返送しましょう。
調査書で確認される内容は、警察官や自衛官をはじめとした裁判員を受けられない職業についていないか、辞退を希望する場合の理由などです。
なお、名簿記載通知が届いた時点で、裁判への参加が確定したわけではありません。翌年2月頃から約1年の間に実施される裁判員裁判において、審理の日程が決まった事件ごとに候補者のなから裁判員候補者が選定されます。
裁判員に選ばれた際の注意点として、選ばれたことを口外するのは法律で禁止されているため、公にしないよう注意してください。