年金暮らしの両親から、ガス・水道代「2万円」の支払いが大変と連絡が。やはり少しでも援助したほうがいいでしょうか…?
年金で生活する高齢者にとって、ガスや水道といった光熱費の支払いが大きな負担になるケースは少なくありません。特に物価が高騰している現在は、固定費の増加が家計を圧迫しやすい状況といえます。   本記事では、ガス・水道代の負担を軽減する方法や金銭的な援助を行う際の注意点、さらに両親を扶養に入れるメリットについて解説します。両親を支える最適な方法を一緒に考えていきましょう。

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ガス・水道代の平均料金はどのくらい?

ガス・水道代は地域や使用量によって異なりますが、総務省統計局の家計調査年報によると、65歳以上の夫婦のみの二人暮らしの光熱費の平均は1ヶ月あたり約2万2000円とされています。
 
ここには電気代も含むため、ガス・水道代だけだともう少し低くなりますが、それでもこの金額が年金暮らしの家庭にとって負担になることは明らかです。特に高齢者世帯は収入が限られていることが多く、これらの固定費は家計の大きな割合を占めるでしょう。
 

ガス・水道料金の減免制度とは

国や自治体は、ガス・水道料金の負担軽減を目的とした減免制度を設けています。
 
例えば、2024年11月に「国民の安心・安全と持続的な成長に向けた総合経済対策」が閣議決定され、冬期(2025年1~3月)の電気・ガス代の支援が行われています。これは特に申請などの手続きは不要で、月々の料金から使用料に合わせて値引きされます。
 
また、水道料金に関しては多くの自治体で、要介護高齢者などを対象とした減免措置が行われています。災害や特別な事情による一時的な困窮に対応するケースもありますので、各自治体のウェブサイトや窓口で確認しましょう。
 

金銭的な援助と贈与税について

光熱費の圧迫で生活が厳しいという親に対して、金銭的援助、いわゆる仕送りをすることもあるでしょう。
 
その場合でも、生活費の支援が目的であれば、贈与税の対象にはなりません。ここでいう生活費は、通常の日常生活に必要な費用であり、食費、光熱費、医療費などのことを指します。
 
なお、贈与税は受贈者1人につき年間110万円までの非課税枠が設けられており、生活費以外の用途であってもこの金額の範囲内であれば、税金はかかりません。
 

両親を扶養に入れるメリットと注意点