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2024年の米価動向を振り返る
2024年の新米価格は、例年よりも高めに推移しました。具体的には、2024年10月の時点で1kgあたり500円を超える品種もありました。これは前年と比較すると約1.5倍以上の価格です。
農林水産省のデータによると、2024年10月時点で米価は前年同月比で約48%上昇しました。10月以降も価格は大きく下がることなく推移しており、一部の品種ではむしろ値上がりしているケースもあります。
お米の価格が下がらない理由
では、なぜお米の価格は下がらないのでしょうか? その理由をいくつかの観点から解説します。
需要と供給のバランス
通常、新米が出回ると供給量が増え、価格が下がる傾向にあります。しかし、2024年は違いました。日本国内での消費が増えているだけでなく、訪日観光客の増加に伴い、外食産業や業務用の需要も拡大しました。
さらに、健康志向の高まりによって、玄米や無洗米などの需要も伸びています。需要が高いままだと、供給が増えても価格が下がりにくいのです。
生産コストの上昇
お米の価格が高い理由の一つに、生産コストの上昇があります。特に、肥料や燃料の価格が依然として高く、農家の負担が増えています。
例えば、肥料代は2023年に比べても高い水準が続いており、燃料費や輸送コストも下がる気配がありません。2024年産米の価格高騰は、2023年産米の需給状況の継続に加え、集荷競争の過熱の影響もあるとされています。
そのため、生産者側も価格を大きく下げることができない状況にあります。