実家で昔のチラシを見ていたら「消費税」の記載がなくてびっくり! 昭和は消費税がなかったの? 4500万円の住宅を「410万円」安く買えてたって本当?
何かを購入するとき、みなさんは当たり前のように「消費税」を払っていると思います。消費税は、消費一般に広く公平に課税される間接税です。納税義務は事業者ですが、事業者は消費税分をモノ・サービスの価格に転嫁するので、消費税の実質的な負担者は消費者になります。   10%の消費税を負担に思ったことがある人もいることでしょう。しかし、今となっては考えられないかもしれませんが、数十年前まで消費税は課税されていなかったのをご存じでしょうか。   本記事では、消費税の成り立ちと歴史、消費税の使用用途、消費税がなかったらモノ・サービスの価格はどうなるのかを紹介・解説します。

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消費税の歴史

消費税が日本で導入されたのは1989年で、税率は3%でした。1997年に5%に引き上げられ、2014年には8%、2019年には10%まで引き上げられました。つまり、36年前までは消費税はかからなかったということです。
 
消費税が導入される前は、物品税などの個別消費税が採用されており、物品の種類によって異なる税率が適用されていました。
消費税の導入により、個別消費税の多くは廃止されましたが、現在でも酒類・たばこ・揮発油などに対する個別消費税は存続しています。
 

消費税は何に使われている?

現在の消費税率である10%の内訳は、消費税7.8%、地方消費税2.2%となっています。
7.8%の内、1.52%は地方交付税分とされており、実質的には地方に3.72%分配されていることになります。
残りの6.28%は社会保障費(年金・介護・医療・少子化対策)の財源に充てられています。
消費税は以下のような理由で安定的な財源として考えられています。

●現役世代など特定の世代に負担が偏らない
●景気(経済動向)などの変化に左右されにくい
●経済活動に対する影響が小さい