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クリーニング業界を取り巻く現状
クリーニング業界は、近年の経済状況の変化や消費者の生活の変化により、業界全体が大きな転換期を迎えているといえます。厚生労働省の「令和5年度衛生行政報告例の概況」によると、全国のクリーニング店舗数は年々減少傾向にあります。
この背景にあると考えられているのは、後継者不足や経営難、大型チェーン店やコインランドリーの台頭などです。
かつては、スーツやワイシャツなどのビジネス衣料がクリーニング店の主な収入源でしたが、近年のファッションのカジュアル化やリモートワークの普及により、需要が減少していることも関係しているといわれています。
大手クリーニング業者は豊富な資本力を生かし、既存店の吸収・合併などにより出店を進めています。一方、中小のクリーニング店は資本力が不足しており、競争が激化する中で淘汰されるケースが増えるなど、二極化が進んでいるといえるでしょう。
値上げの背景にある要因
クリーニング代の値上げには、原材料費の上昇や人件費の増加など、複数の要因があると考えられます。
原材料費の高騰
クリーニングに不可欠な洗剤や仕上げ剤などの多くは、石油を原料として作られています。世界的な原油価格の上昇により価格が高騰したことで、クリーニング代に影響が及び、値上げを余儀なくされているのです。
また、近年では環境への配慮から、より高品質で環境負荷の少ない洗剤の使用が求められるようになったこともコスト増加の一因となっているでしょう。