下り坂で「ニュートラル」にすると「燃費」がよくなるって本当? 何か「リスク」がともなうことはない?
車で下り坂を運転中に、ニュートラルに入れると燃費がよくなると聞いたことがある方もいるでしょう。しかし本当によくなるのだろうかと、疑問に感じている方もいるかもしれません。   そこで今回は、下り坂でのギアによる燃費の状況や、ニュートラルによる走行の危険性について解説します。

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下り坂を「ニュートラル」で走行すると燃費がよくなる?

「下り坂をニュートラルで走行すると燃費がよくなる」という話は、正しくないようです。
 
車は、AT車はDレンジ、MT車は「トップギア」や「セカンドギア」など、ニュートラル以外のギアに入れて走行します。走行中にアクセルから足を離すと、燃料カットの制御がかかり燃料の噴射が止まる仕組みになっているようです。
 
そのため、Dレンジやニュートラル以外のギアでアクセルを踏まずに坂を下ると、燃料を消費せずに走行できる可能性があります。
 
一方で、ニュートラルの状態では、アイドリング時のエンジンの回転数を保とうとするため、その回転数が下回りそうになると燃料を噴射するとされているようです。ニュートラルで下り坂を走行すると燃料を消費する可能性があるため、通常のDレンジやニュートラル以外のギアで走行するケースよりも燃費が悪くなるおそれがあります。
 
近年、ガソリン価格の上昇傾向により、燃費を気にする方も増えていると考えられます。例えば、経済産業省資源エネルギー庁によると、10年前の2015年2月16日時点のレギュラーガソリン1リットル当たりの金額は135.4円でした。しかし、現在は184.4円(2025年2月17日時点)となっており、10年で50円程度値上がりしています。
 

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