高速運転中、後続車が「ハイビーム」のまま走行して眩しい…! “罰金”や“減点”はないのでしょうか?
高速道路を運転中に「後続車のハイビームが眩しくて道を譲った」という経験はありませんか。「ハイビームの乱用に罰金や減点はないのか」と、疑問に思っている方もいるでしょう。   そこで今回は、夜間にハイビームのままで走行してもよいのかをテーマに、ハイビームによる罰則について解説します。

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夜間の走行は「ハイビーム」の使用が基本

夜間、車を運転するときはライト(前照灯)を「ハイビーム」にすることが基本となります。理由は、ライトの照射距離です。
 
ライトにはハイビームとロービームがありますが、ロービームの照射距離約40メートルに対して、ハイビームは約100メートルになるように設計されているようです。そのため、ハイビームであれば100メートル程度先の歩行者を確認できる可能性があり、比較的早いタイミングで適切な運転操作が可能となると考えられています。
 
また、夜間の走行では照射距離とは別に、視認距離といって対象者の服装によって目で確認できる距離が異なるものがあります。例えば、ロービームの視認距離は以下が目安です。

●暗い色(黒など)を使った服装の歩行者:約26メートル
●明るい色(白など)を使った服装の歩行者:約38メートル
●反射材を装着している歩行者:約57メートル

さらに、時速50キロメートルで走行しているケースでは、約26メートルの距離はわずか2秒程度とされています。
 
このように、ロービームで歩行者を確認できたとしても、すぐにぶつかってしまう可能性があるため、夜間に運転する際はハイビームの活用が重要なのです。
 
加えて、ロービームは別名「すれ違い用前照灯」と呼ばれ、対向車とすれ違う際に使用するものとされているため、照射範囲が左側に寄っており、右から横断する歩行者が見えにくいという特徴があります。
 
夜間にロービームで走行すると、見えるはずのものが見えず、思わぬ事故に発展する可能性があるため、注意しなければなりません。
 

ロービームへの切り替えが必要なタイミング