「タンス預金のメリット」って何? 災害や盗難の「リスク」を考えたら、「手数料」がかかっても銀行に移すべき?
タンス預金のメリットは、現金を手元に置いておくことで、必要な時にすぐに使えること、銀行手数料の発生や取引制限を避けられることなどが考えられるでしょう。しかし、その一方で災害や盗難といった予期せぬリスクが伴う可能性もあります。   そこで本記事では、タンス預金のメリットとデメリットについて解説します。

▼タンス預金していた現金を銀行に預ける場合、「税金」の支払いは発生するの?

タンス預金とは

日本では、かつて現金をタンスに保管していた習慣がありました。その名残から、自宅で現金を保管することを「タンス預金」と呼ぶようになったと考えられているようです。実際にはタンスに限らず、金庫や仏壇、机の引き出し、冷蔵庫、屋根裏など、さまざまな保管場所があるとされています。
 

タンス預金の実態調査:8割が100万円未満、半数は30万円未満

「脱・税理士スガワラくん 調べ」によると、タンス預金の金額の割合は以下の表1の通りです。
 
表1

タンス預金額 割合
10万円未満 27.2%
10万円~30万円未満 25.6%
30万円~50万円未満 12.0%
50万円~100万円未満 16.8%
100万円~300万円未満 8.0%
300万円~500万円未満 6.4%
500万円~1000万円未満 0.8%
1000万円~1億円未満 1.6%
1億円以上 1.6%

※株式会社スガワラくん「タンス預金と新紙幣についてのアンケート調査」を基に筆者作成
 
この結果から、タンス預金をしている人の約8割は100万円未満、さらに約半数は30万円未満と、比較的少額であることが分かります。
 

タンス預金のメリットとデメリット

タンス預金は、手元に現金を置いておくことですぐに使用できる利便性がある一方、さまざまなリスクが伴う可能性もあります。タンス預金の特徴を、メリットとデメリットの両面から見ていきましょう。
 

タンス預金のメリット