各駅停車で「特急停車駅」へ移動→上り特急で通勤!「上り方面の通勤定期」しかない場合、この定期通勤の使い方に問題はない?
各駅停車の駅近くに住む方は、スムーズに目的地へと着くために快速や特急を利用したいと考えることがあるかもしれません。   実際、最寄り駅から離れた快速・特急停車駅まで普通列車で移動してから快速や特急に乗り換えて移動する「折り返し乗車」は可能なのか、気になる方もいるのではないでしょうか。   そこで当記事では、折り返し乗車の可否や不正乗車とみなされた場合の対応、定期券を使って「区間外乗車」する際の運賃計算のルールを解説します。

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折り返し乗車は「不正乗車」に該当する可能性がある

乗車運賃は営業キロ数によって計算されるため、最寄り駅から遠くなるほど折り返し乗車にかかる金額も多くなります。そのため、折り返し乗車の際に定期券を使用し区間外での折り返し乗車をおこなう場合は、原則として別途運賃がかかります。
 
ただし東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)の「旅客営業規則」によれば、定期券の使用を除き、いくつかの特例が認められています。例えば「第160条の3」では以下のように規定されています。


「特定都区市内発若しくは着又は東京山手線内発若しくは着となる普通乗車券を所持する旅客は、列車に乗り継ぐため同区間内の一部が復乗となる場合は、当該区間について乗車することができる。」

また「第160条の4」では、特定の区間内において路線が分岐する駅を列車が通過する場合、折り返して乗車する行為が認められます。
 
さらに「第160条の6」では、特定の区間を列車が折り返して直通運転する場合、途中下車しない限り折り返した分の同区間のキロ数は含まれないこととなっています。
 
折り返し乗車の際は、係員に確認したうえで事前に正しい金額の乗車券を購入するか、折り返し駅での精算・再購入をおこないましょう。
 

不正乗車が発覚すると「割増運賃」を請求されるおそれがある