「定年時の貯金額」って、どのくらいが「平均的」? 在職中に取り組める「貯金のコツ」とは
老後の生活を安心して過ごすためには、十分な貯蓄が欠かせません。定年退職時にどのくらいの貯蓄があれば安心なのでしょうか。   今回の記事では、定年時の平均貯蓄額や、在職中から取り組める貯金のコツを解説していきます。ぜひ、老後資金準備の参考にしてみてください。

▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?

定年時の平均貯蓄額

定年時の貯蓄額については、持ち家の有無、子どもの教育費、介護費用、生活スタイルなどによって変わってくると考えられます。
 
また、退職金や年金などの収入も、老後資金に影響を与える要素だといえるでしょう。ここでは、定年時の平均貯蓄額の指標となる調査結果を二つご紹介します。
 
まずは、金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」です。60歳代の金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)は、平均2026万円、中央値700万円という額でした。
 
続いて総務省統計局の「家計調査報告〔貯蓄・負債編〕2023年(令和5年)平均結果の概要(二人以上の世帯)」では、60~69歳の貯蓄残高の平均は2432万円という結果が報告されています。
 
二つの調査は数値に幅があるものの、平均すると2000万円程度の貯蓄があると考えられるでしょう。
 

老後に必要な貯金額

では、実際老後には、どれくらい貯金があればよいのでしょうか。総務省統計局の「家計調査報告〔家計収支編〕2023年(令和5年)平均結果の概要」によると、65歳以上の無職夫婦の家計は、毎月3万203円赤字になるとされています。
 
この金額を基にすると、20年で725万円程度、40年で1450万円程度が不足する可能性があります。さらに、医療費や介護費、リフォーム費用など予測できない支出が発生する場合もあるため、老後資金としては2500万円程度を一つの目安とするのもよいかもしれません。
 

計画的な貯蓄に必要なポイント