勤め先が「初任給の引き上げ」を行い、初任給が28万円になるようです。平均的な初任給はいくらくらいなんでしょうか?
日本の初任給は業界や企業の規模などによって大きく異なります。2025年度は、多くの企業が初任給を引き上げる動きを見せており、その背景には人材確保の競争激化や物価上昇の影響があるとされています。   では、日本の平均的な初任給はいくらくらいなのでしょうか。また、「初任給28万円」という水準はどのくらいの位置にあるのでしょうか。最新データを元に見ていきましょう。

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日本の初任給の現状

株式会社帝国データバンクが2025年2月に発表した「初任給に関する企業の動向アンケート(2025年度)」によると、2025年度に初任給を前年度から「引き上げる」と回答した企業は全体の71.0%に上りました。
 
引き上げ額は「1万~2万円未満」の割合が41.3%で最も高く、「5000円~1万円未満」の割合が30.7%、「5000円未満」の割合が18.1%と続きます。引き上げ額の平均は9114円となっています。
 
このデータから、多くの企業が初任給の引き上げに前向きであることが伺えます。初任給の金額については、「20万~25万円未満」の割合が62.1%で最も高く、前年度と比べて4.7ポイント増加しました。
 
次いで「15万~20万円未満」の割合が24.6%、「25万~30万円未満」の割合は11.4%です。初任給が「20万円未満」の割合は24.8%と、前年度より10.4ポイント減少しています。
 
これらの数値から、今回の事例における28万円の初任給は平均的な金額を上回っており、高水準であることが分かります。
 

初任給引き上げの背景とトレンド

近年、初任給の引き上げが注目されている背景には、以下の要因が考えられます。

・人材確保の競争激化
 
・物価上昇への対応
 
・企業の業績向上