
▼夫婦2人の老後、「生活費」はいくら必要? 年金額の平均をもとに必要な貯蓄額も解説
夫婦二人の平均年金額
日本年金機構によると、40年間平均的な収入(ボーナスを含め、ひと月当たり平均43万9000円)で就業した人が、夫婦二人で受け取れる年金額は令和6年度時点で月額23万483円です。なお、これは一人が専業主婦(主夫)で働いた場合の老齢厚生年金と二人分の老齢基礎年金を足した額となります。
令和5年度は22万4482円だったことから、およそ6000円アップしています。
また、老齢基礎年金は満額で6万8000円となっており、老齢厚生年金の額は23万483円-6万8000円×2(夫婦二人分)で9万4483円です。つまり、40年間働いた場合のひと月当たりの年金額の合計は、9万4483円+6万8000円で16万2483円となります。
もしも夫婦共働きで、お互い40年間働いたとすると、16万2483円×2で32万4966円がひと月当たりの年金額となります。このことから、50代の夫婦2人で20万円の生活費の場合、平均的な老齢厚生年金額を受給できれば、計算上生活は可能といえるでしょう。
定年後に必要な生活費
定年後、夫婦二人で20万円で生活していくことが可能なのか、次は無職世帯の平均的な生活費を確認してみましょう。
総務省統計局の「2023年家計調査/家計収支編」によると、無職の二人世帯の平均消費支出は24万4702円、税金や保険料などの非消費支出は3万1064円で合計27万5766円です。
平均支出額で生活した場合、ひと月の年金22万4482円では5万1284円の赤字となります。
現在の生活費が20万円だとしても、安心はできません。持ち家でローンも完済しているといっても、家の修繕費も定期的にかかります。築年数が増えればそれだけ傷む箇所も増えるでしょう。このような想定外の出費があると、現状で問題がないとしても、今後お金が足りないとなる可能性もあります。