世帯年収が600万円の場合、子どもを私立高校に通わせるのは難しい? 教育費の相場はどのくらい?
子どもに「行きたい学校がある」と言われたら、親としてはできるだけ望みを叶えてあげたいもの。しかし、ネックとなるのは教育費です。   私立高校は公立高校に比べ授業料など高いイメージがあり、1年間に掛かる総額も高額になる可能性があります。収入によっては、授業料を捻出することが難しいかもしれません。   そこで今回は、世帯年収600万円の家庭の場合、子どもを私立高校に通わせられるのかについて、検証します。

▼私立高校の「実質無償化」は年収いくらで対象になる? 支給金額とあわせて解説

年収に対して掛かる教育費の平均的な割合

まずは、一般的に年収に対しどれくらいの割合を教育費に費やしているのか、平均的な額を確認しましょう。
 
日本政策金融公庫の「令和3年度教育費負担の実態調査結果」によると、世帯年収に占める教育費(子ども全員に掛かる費用)の割合は、14.9%です。なお600万円~800万円未満の世帯年収の場合は、15.5%と全体の平均よりも0.6%多く教育費に掛けていることが分かります。
 
教育費を具体的に計算すると、世帯年収600万円の場合は、600万円×15.5%で93万円です。ただし、この数字はあくまでも世帯の子ども全員に掛ける教育費の合計です。子どもが二人いれば93万円の半額46万5000円が目安となります。
 

私立高校で1年間に掛かる教育費

次に、私立高校に通った場合、1年間にいくらくらい掛かるのか確認しましょう。文部科学省の「令和3年度子供の学習費調査」によると、私立高校に入学した年に学校に支払う平均額は、表1のようになります。
 
表1

学校教育費 学校外活動費 総額
私立高校 75万362円 30万4082円 105万4444円
公立高校 30万9261円 20万3710円 51万2971円