わが家のお風呂は「追い焚き」を活用。最近「足し湯」のほうがガス代が安いと聞いたのですが、実際どちらがお得ですか? それぞれのコストを検証
寒い季節には、湯船で体をしっかり温めたいものです。しかし、家族が多かったり、お風呂に入る時間がばらばらだったりすると、お湯が冷めてしまうこともあります。   そんなとき、冷めたお湯を温め直す方法として「追い炊き」や「足し湯」が一般的ですが、それぞれどのくらいのコストがかかるのか、気になる人もいるのではないでしょうか。 さらに、2日間同じお湯を使う場合も考えると、どの方法で温め直すのが経済的かは特に知っておきたいポイントです。   本記事では、追い炊きと足し湯の特徴やコストを比較し、それぞれのメリットとデメリットについて詳しく解説します。

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追い炊き・足し湯のコスト比較

では、さっそく結論です。30℃にまで冷めたお湯を温め直す場合、追い炊きと足し湯では追い炊きのほうがガス代は安いです。
具体的にみていきましょう。
 

追い炊きの場合のガス代

水1キログラムの温度を1℃上げるために必要なエネルギー量は、比熱容量という値で表されます。20~30℃のお湯の比熱容量は、4.18キロジュールパー キログラム セルシウス(以下、キロジュール)です。ここで、浴槽に200リットル(=200キログラム)の水が入っていると仮定し、30℃から40℃に温め直す場合を考えてみましょう。この場合、温度差は10℃なので、必要なエネルギー量を計算すると
4.18 キロジュール×200 キログラム×10 ℃=8360キロジュール
 
つまり、30℃のお湯を40℃に温めるためには8360キロジュールのエネルギーが必要です。なお、この試算では、熱損失などのロス分は考慮していません。
次に、このエネルギーをガス代に換算します。一般的なガスの熱量単価(1立方メートルあたりのエネルギー量)は約4万5000キロジュールで、1立方メートルあたりのガス代は約178円とした場合、ガス代は
8360キロジュール÷4万5000キロジュール=0.186
178円×0.186=33円

 
つまり、追い炊きで200リットルのお湯を10℃温め直す場合、約33円のガス代がかかると試算できます。
 

足し湯の場合