
▼「シャワーだけ」vs「お湯をためる」1人暮らしはどっちがお得? それぞれの水道代・ガス代を比較
追い炊き・足し湯のコスト比較
では、さっそく結論です。30℃にまで冷めたお湯を温め直す場合、追い炊きと足し湯では追い炊きのほうがガス代は安いです。
具体的にみていきましょう。
追い炊きの場合のガス代
水1キログラムの温度を1℃上げるために必要なエネルギー量は、比熱容量という値で表されます。20~30℃のお湯の比熱容量は、4.18キロジュールパー キログラム セルシウス(以下、キロジュール)です。ここで、浴槽に200リットル(=200キログラム)の水が入っていると仮定し、30℃から40℃に温め直す場合を考えてみましょう。この場合、温度差は10℃なので、必要なエネルギー量を計算すると
4.18 キロジュール×200 キログラム×10 ℃=8360キロジュール
つまり、30℃のお湯を40℃に温めるためには8360キロジュールのエネルギーが必要です。なお、この試算では、熱損失などのロス分は考慮していません。
次に、このエネルギーをガス代に換算します。一般的なガスの熱量単価(1立方メートルあたりのエネルギー量)は約4万5000キロジュールで、1立方メートルあたりのガス代は約178円とした場合、ガス代は
8360キロジュール÷4万5000キロジュール=0.186
178円×0.186=33円
つまり、追い炊きで200リットルのお湯を10℃温め直す場合、約33円のガス代がかかると試算できます。