受験1ヶ月前、いきなり「塾」が閉鎖! 他人事ではない「危ない塾」の共通点とは? 注意が必要な条件を解説
2024年1月初旬、大学入学共通テストの直前に大学受験予備校が破産し教室を閉鎖したことが大きな話題となりました。学習塾の破産・倒産は全国で起こっており、他人事ではありません。子どもが通っている塾は大丈夫なのかと心配になる親は多いことでしょう。   本記事では、破産・倒産の可能性がある「危ない塾」について考えます。

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年間53件が倒産・破産・民事再生

株式会社東京商工リサーチによると、学習塾の倒産件数は2024年で53件にのぼっています。前年と比べて17.7%多く、2000年以降の最高値となりました。学習塾市場は少子化の中で過当競争が続いていて、今後も倒産が続く見通しです。
 
2024年で最も負債の多かった学習塾は「株式会社個別指導塾スタンダード」です。小学3年生~高校3年生まで幅広く対象にした個別指導塾だったのですが、2024年6月に民事再生法の適用を申請しました。全国23府県に教室を構える学習塾が潰れたのです。
 

ニチガクが潰れた理由

大手受験予備校「ニチガク」(株式会社日本学力振興会)が破産申請した一番の理由は、急激な生徒数の減少だと報じられています。
携帯電話の普及により「固定電話のある家庭に電話して入学を勧誘する」という手法では生徒が増えなくなっていた上に、コロナ禍の影響で対面授業ができなかったことや、自習室の利用を制限したことでさらに生徒数が減少。結局、業績回復できなかったとされています。
 
その結果、給料未払いや税金滞納、経理スタッフの退職が起き、正確な債権債務額さえ把握できていません。
 

どんな企業が潰れている?

潰れそうな「危ない塾」とは、どんな塾なのでしょうか? 塾に限らず全国の企業が潰れている理由を調べることで傾向が見えます。株式会社東京商工リサーチの「全国企業倒産状況2024」および株式会社帝国データバンクの「倒産集計 2024年(1月~12月)」を基に調査しました。
 

従業員は「10人未満」