毎週、実家に帰ると「孫に喜んでほしい」と外食に連れて行ってくれる両親。毎回お会計が「1万円」超えなのですが、そんなに年金をもらえているのでしょうか? うれしいですが心配です…
年金生活をしている人は裕福そうだ、というイメージを持つ人は少ないかもしれません。   以前は、年金に関するニュースというと、支給額にマイナス改定が入り老齢年金の支給額が減少傾向にあるとの報道がよくありました。しかし、令和5年度と令和6年度は連続して増額改定されており、今後の動向に注目されます。   本記事では、年金生活をしている世帯はどのような生活を送っているのか平均的な観点から紹介します。

▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?

年金額の平均

厚生労働省の令和4年度の厚生年金保険・国民年金事業の概況によると、老齢厚生年金額の平均は月額14万4982円です。
 
夫婦がそれぞれ会社員として働き、2人とも老齢厚生年金を平均額を受給し、年金受取額が月額28万9964円だった場合、65歳以上の夫婦のみの無職世帯の消費支出額の平均額が25万5973円なので、年金だけで生活できるといえるでしょう。
 
また、若い世代と違い、住宅ローンを完済している場合も多く、居住費の負担が少ないケースもあるため、その分をほかの費用に回せます。
 
上記から、夫婦がそれぞれ会社員として共働きだった場合は、タイトルのように1週間に1回1万円ほどの外食をしても、収支が大きくマイナスになることはないでしょう。
 

60代・70代の貯金額の平均

令和5年の総務省家計調査報告によると、世帯主が60代の家庭の貯蓄の平均は2432万円、70歳以上の家庭の貯蓄平均は2503万円となっており、負債も少ないため経済的に安定している世帯が多いといえます。
 
60代の貯金額は、50代までの貯金額よりもかなり高くなっています。60代のうちに働いていた会社を定年退職する人が多く、退職金としてまとまった額が受け取れるケースが多いことが影響していると考えられるためでしょう。
 
住宅ローンが完済しているなどで退職金を使う特別な予定がなければ、年金もあるため、日々の生活を豊かにするためにお金を使うことが可能だといえます。
 

余裕のある年金生活を送るための工夫