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タイヤの残り溝とスリップサインの重要性
車のタイヤには安全走行を確保するための法律上の基準があります。その基準の1つを表しているのが「スリップサイン」と呼ばれるものです。スリップサインは、タイヤの溝が1.6ミリメートル以下になったときに現れるマークで、これが出ているタイヤは整備不良とみなされます。
スリップサインが現れる1.6ミリメートルという基準ですが、この数値は「道路運送車両の保安基準の細目を定める告示」の89条にて定められています。
スリップサインが現れたタイヤで走行するリスク
スリップサインが現れても、当面の間は車で走ること自体はできます。しかし、その行為はおすすめできません。スリップサインが現れたタイヤをそのまま使用し続けるリスクを見ていきましょう。
まず、「スリップサイン」の名称のとおり、そのままの状態で走行するとスリップしやすくなります。特に雨の日の走行などでは危険度は上がってしまうでしょう。
また、通常時でもブレーキをかけてからの制動距離が長くなってしまうため、事故の危険性が高まります。こちらも特に雨の日に顕著です。
溝が少ないタイヤでは水の上に浮くハイドロプレーニング現象が起きる可能性も高まり、車の制御を失ってしまう可能性もあります。
さらに、そもそもスリップサインが現れたタイヤを使用し続けると整備不良として違反に該当してしまいます。違反内容は「整備不良制動装置等違反」で、プリウスなどの普通車の場合の反則金は9000円です。