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畜産とは?
畜産とは、主に牛や豚、鶏など、肉や乳、卵などを生産するために家畜を飼育する農業の1つです。農林水産省畜産局の「畜産・酪農をめぐる情勢」によると、令和4年の農業産出額9兆15億円のうち、畜産は3兆4678億円と約39%を占めていることから、日本の食を支える重要な一次産業といえるでしょう。
酪農とは?
酪農とは、牛を飼育して牛乳の生産や乳製品の製造に特化した農業を指しており、畜産の一部門です。農林水産省畜産局による「畜産・酪農をめぐる情勢」によると、畜産の産出額3兆4678億円のうち、生乳は7916億円と全体の23%を占めます。
なお、令和5年度生乳の生産量は733万トンであり、牛乳など向けに使われるのは384万トン、乳製品として使われるのは344万トンです。
酪農と畜産の業務内容の違い
乳牛の扱いを「酪農」、食肉の扱いを「畜産」として業務内容の違いを説明します。
酪農で行われる業務内容は、主に「見回りと清掃」「給餌」「清掃」「搾乳」です。その合間には「餌づくり」「哺育育成」「ふん尿処理」が行われるとされています。
まず、雑菌の繁殖を防ぐために清潔な環境を保ち、毎朝1頭ずつ体調チェックを行っています。搾乳は1日に2〜3回、給餌は1日2〜4回程度です。
畜産の1つ、肉牛経営では「繁殖」と「肥育」で業務内容が分かれています。
繁殖では「見回りと清掃」「給餌」「子牛のせり」「放牧」などといった業務を行い、肥育では「見回りと清掃」「給餌」「肥育牛の出荷」をします。なお、両方とも合間には「餌づくり」「牛床清掃」「堆肥づくり」を行うようです。
農林水産省畜産局がまとめた「畜産・酪農をめぐる情勢」によれば、1人あたりの年間平均労働時間(令和4年)は、肉用牛が1840時間、養豚が1651時間、製造業が1879時間なのに対し、酪農が2183時間となっており、長時間労働が課題となっているようです。