親戚が多いので毎年1月は「お年玉」をあげるのが大変です。その分子どもは結構な額のお年玉をもらっています。お年玉の所有権は誰にあるのでしょうか?
年始の恒例行事ともいえる存在が、お年玉です。親戚が多い家庭では渡す側の負担が大きい一方で、子どもたちが受け取る金額はかなりのものになったでしょう。   子どもを持つ親の中には、お年玉を「家計費として使わせてほしい」と考える方もいるでしょう。しかし、子どもがもらったお年玉を、親が管理したり使用したりしても問題はないのでしょうか?   そこで本記事では、お年玉の法律的な所有権や、親が使う際の注意点、さらにはマナーとしての配慮について解説します。

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法律的に「お年玉」の所有権は誰にある?

お年玉は子どもが受け取るものですが、その所有権は法律上どう扱われるのでしょうか。親が管理する場合に求められる責任や、使ってしまった場合のリスクも知っておくことが重要です。
 
ここでは、未成年者のお金に関する法律的なルールについて解説します。
 

お年玉は誰のもの? 法律で見る所有権

お年玉は法律的に「贈与」とみなされるため、年齢に関係なく、それを受け取った子ども本人の所有物とされます。したがって、お年玉を受け取ったのがたとえお金の価値が分からない赤ちゃんであっても、贈与されたお金の権利は子どもにあるのです。
 

未成年者のお金の管理における親の責任

親には法律上、親には未成年の子どもの資産を管理する権利が与えられています。これは民法824条により定められた、財産管理権です。そのため、子どもが受け取ったお年玉を親が預かり、管理すること自体は法的に認められています。
 
子どもが自分のために使いたいと希望したときに、全額を親が保管し、子どもに使わせなかったとしても違法にはなりません。ただし子どもが成人した後は、お年玉を含めた全ての財産管理権は本人に移り、親が関与することはできません。
 

親が使ってしまった場合の法的リスクとは?