
▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
インカムリッチとは?
「インカムリッチ」とは、広告代理店の博報堂が提唱した富裕層世帯のことを指すようです。インカムリッチは、「世帯年収1500万円以上」と定義され、富裕層向けのマーケティング研究の対象となっているようです。
従来の富裕層には、純金融資産1億円以上を持つ「ウェルスリッチ」という呼び名がついた層がいます。株式会社野村総合研究所の調査によると、2023年現在、ウェルスリッチ世帯は139.5万世帯いると推定されていますが、多くは高年齢層です。
一方、インカムリッチは現在30~40代に増えている富裕層で、ライフスタイルや消費行動の観点から、「生活の充実のための消費を惜しまない層」として注目を集めています。
年収1500万円以上世帯の割合
厚生労働省による「2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況」によると、全世帯の平均年収は「524万2000円」です。世帯年収1500万円を超える世帯は、全体の3.2%しかいません。
なお、ニッセイ基礎研究所の調査では、夫婦ともに年収700万円以上のパワーカップルは2023年には40万世帯と10年前と比べて約2倍増加しており、今後も増加する可能性があると予測されます。
年収1500万円以上はリッチなのか?
例えば、夫婦ともに年収750万円で世帯年収1500万円の場合を考えてみましょう。手取り年収は70%~80%程度となるため、525~600万円です。ここでは、560万円程と想定します。この場合、月額の手取り収入は約46万円、2人分では約92万円となります。
総務省による「家計調査報告〔家計収支編〕2023年(令和5年)平均結果の概要」によると、2人以上世帯のうち勤労者世帯の消費支出は平均31万8755円です。月約92万円の手取り収入がある場合、平均支出を引くと約60万円の黒字が発生することになります。