プロパンガスは、分散型エネルギーとして個別のユーザーに供給される仕組みを持っています。災害発生時に供給が中断した場合でも、個別の設備ごとに点検や修復が行われるため、迅速な復旧が期待できるでしょう。また、避難所や仮設住宅へのガス供給も可能なため、災害時には重要なエネルギー源としての役割を果たします。
なお、プロパンガスの大きな特徴として、高い発熱量が挙げられます。1立方メートルあたり約2万4000キロカロリーの発熱量を持つプロパンガスは、都市ガスの約2.2倍の発熱量を誇っているのです。
高い発熱量により、調理や暖房などで効率よくエネルギーを活用することが可能です。調理時には短時間で鍋やフライパンを加熱できるため、業務用の厨房(ちゅうぼう)や工場などでも効率的に作業を進められます。
ガス代を節約するためのポイント
ガス代を抑えるためには、日常生活のちょっとした工夫が大切です。冷凍食材を調理する際、解凍せずにそのまま加熱すると調理時間が長くなり、余分なガスを消費してしまいます。
一方、事前に自然解凍しておけば加熱時間を短縮でき、ガス代の節約に効果的です。夕食で使用する冷凍食材を朝のうちに冷蔵庫に移す習慣をつけておくと、ガス代を節約できるでしょう。
また、給湯温度を高く設定しすぎると、お湯を沸かすために多くのガスを消費することになります。入浴や洗い物で使う温度を適温に調整することで、余分なエネルギーを削減することが可能です。
5立方メートルの使用でも3700円ほどの差額となる場合がある
都市ガスとプロパンガスの料金差は、一人暮らしでは月数千円、家族世帯であれば月数万円にまで広がる可能性があります。今回調べた限りでは、5立方メートルの使用量で約3700円の差があるため、長期間の利用を考えると都市ガスのほうが経済的でしょう。
また、日々の生活の中で、食材を自然解凍して調理したり、給湯温度を適温にしたりすることで、ガス代の節約効果が期待できます。都市ガスとプロパンガスの選択のみでなく、ガス代を節約するコツも覚えておきましょう。