時短のため「乾燥機能付き洗濯機」を買ったのに、「冬は電気代が高いから」と妻が相変わらず外干ししています。パート先で時給1150円なので、そう考えるとむしろ「損」なのではないでしょうか?
時短家電の1つである乾燥機付き洗濯機は、「洗濯物を干すのが嫌」という人にうってつけの品です。   ところが中には「乾燥機能があっても使わずに外干しをする」人もいます。乾燥機能があるからといって毎日使わなければいけないわけではありませんが、時短と節約をてんびんにかけて、どちらが得なのかは気になるのではないでしょうか。   本記事では、乾燥機能にかかる電気代を試算します。

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どうして「冬は電気代が高い」のか

まずは「冬は電気代が高い」といわれる理由について考えましょう。今回の場合、「冬は電気代が高い」という言葉には以下の3つの意図が込められていると考えます。


(1)1ヶ月あたりの電気代は冬が高くなりがち
(2)夏より冬のほうが消費電力の高い家電がある
(3)政府の電気代補助が少なくなる

1年のうちで一番電気代がかかる季節は冬、とりわけ1月から3月の間です。エアコン、電気ストーブ、こたつなどの暖房器具が消費電力の多くを占めていますが、洗濯・乾燥機の割合はどうなのでしょう?
 
経済産業省 資源エネルギー庁「冬季の省エネ・節電メニュー(2023)」によれば、家庭における1日の電気使用の2.2%を洗濯・乾燥機が占めています。そして、洗濯・乾燥機の乾燥機能を「部屋干しと併用して使用時間を短く」することで、0.5%の電力を削減できるとしています。
 
1日で一番電気代がかかっている家電であるエアコンは、冷房と暖房で定格消費電力が異なります。冷房より暖房のほうが電気代はかかるのです。一方、2番目に電気代のかかる冷蔵庫は、夏のほうが電力消費量は多いです。乾燥機能付き洗濯機の場合は季節による違いはありません。
 
政府の電気代補助として行われていた「酷暑乗り切り緊急支援」は2024年10月使用分までで打ち切られましたが、続いて「電気・ガス料金負担軽減支援事業」が発表されました。
 
「家庭の電力使用量の最も大きい時期である1月から3月の冬期の電気・ガス代を支援する」として2025年1月~3月使用分は値引きが受けられるのですが、「酷暑乗り切り緊急支援」と比べて値引き額は少なめです。
 

乾燥機能にかかる電気代