
▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
職種別年収の比較
日本労働組合総連合会の「2022 年賃金構造基本統計調査特別集計にもとづく職種別賃金の研究」によると60歳未満の正社員における「医師」「看護師」「薬剤師」それぞれの平均年収は表1の通りでした。
表1
職種 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
医師 | 1434万円 | 1115万円 |
看護師 | 481万円 | 472万円 |
薬剤師 | 601万円 | 521万円 |
※日本労働組合総連合会「2022 年賃金構造基本統計調査特別集計にもとづく職種別賃金の研究」職種別平均値表を基に筆者作成
医師の現状
医師とは、医学に基づいた診療や疾病予防、公衆衛生の普及に努める医療従事者のことを指すとされています。日本では、専門分野ごとに内科医、外科医、小児科医などに分類されます。
厚生労働省の調査によると、2022年末時点で医師の資格を持つ人は34万3275人に達し、過去最多を更新しました。このうち病院や診療所に勤務する割合は95.4%にのぼるようです。女性の資格保有者は8万1139人で、全体の男女比は男性76.4%、女性23.6%となっています。
診療科別では、内科の医師が最も多く6万1149人、次いで整形外科が2万2506人、小児科が1万7781人です。医師の役割は幅広く、大学病院では診療と並行して研究や後進の指導にあたる医師もいれば、地域の診療所でかかりつけ医として住民の健康を支える医師もいます。
看護師の現状
看護師は、医師の指示のもとで患者の診療補助や日常生活の援助を行うだけでなく、健康増進や疾病予防、苦痛の緩和なども担う職業とされています。
他の医療従事者と比べて有資格者数が圧倒的に多いことが特徴で、女性が大半を占めている傾向があります。勤務先としては病院や診療所が中心ですが、老人ホームやデイサービスなどの介護事業所、訪問看護ステーション、保育所など、幅広い分野で活躍しているようです。
病院では機能ごとに看護師の配置基準が定められているため、他の医療従事者よりも人数が多く見えることもありますが、全国的に十分に確保されているわけではないようです。医師や薬剤師と同様に、地方では看護師不足が深刻な地域も多く、地域ごとの偏在を解消することが課題となっています。