夫と「賃貸」で2人暮らし。両親から「老後のためにも家を買ったほうがいい」と言われてるけど、持ち家のほうがメリットは多いの? 老後の生活費を「家賃8万円」のケースで検証
ひと昔前の世代では、結婚したあとで、住宅ローンを組んで家を建てるというパターンが一般的だったかもしれません。今、賃貸に住んでいる人の中には、そんな世代だった親から「家は借りるより買ったほうがいい」と言われることもあるでしょう。   本記事では、持ち家と賃貸にはそれぞれどんなメリット・デメリットがあるのかを解説します。さらに、老後の住まいを賃貸にする場合、夫婦2人でどれくらいの生活費が必要になるのかも試算しますので、参考にしてください。

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住まいを持ち家にするメリット・デメリットは

持ち家の大きなメリットは、不動産である持ち家が自分の資産になることでしょう。自分で所有しているため、いざとなれば売却して現金化することも可能です。建物の経年劣化などで、購入時点からは資産価値が低下するかもしれませんが、立地がいい物件などは、価値が下がりにくいこともあります。
 
また、住み続ける場合も、住宅ローンを完済した後は、住居にかかる費用が固定資産税や修繕費ぐらいで済むため、賃貸の家賃に比べれば負担は少ないのが一般的です。比較する物件によっても違うため、一概には言えませんが、生涯にかかるコストも持ち家のほうが賃貸より安くなると考えられます。
 
さらに、住宅の設備や内装は賃貸よりも持ち家のほうがグレードは高いことも多いです。老後を視野に入れれば、自分の家があり、住む場所に困らないのは安心感にもつながるでしょう。
 
デメリットとしては、一度持ち家を構えてしまうと、引っ越しは難しいことが挙げられます。例えば、住んでみたら思っていたより交通の便が悪かったり、隣人と相性が合わなかったりしても簡単には売却できず、すぐに引っ越すわけにはいかないでしょう。
 
自己所有である以上、メンテナンスは自分で費用をかけてやらなければなりませんし、固定資産税などの税金もかかります。マンションであれば共有部分は管理組合で対応しますが、管理費や修繕積立金などが必要です。
 
また、老後を考えると、自分たちがいなくなったあとの持ち家をどうするのか、処分や相続の手続きなどを考えておかなければなりません。
 

住まいを賃貸にするメリット・デメリットは