60代の母が再雇用による「年収150万円ダウン」を嘆いていました。減りすぎな気もしますが、それでも「年収300万円」あるのはすごいことなのでしょうか?
「再雇用」と聞くと、年収が大きく減るイメージを持っている人も多いかもしれません。実際、再雇用後に年収が減ることもあるようです。   本記事では、再雇用で年収が150万円下がることは減りすぎなのかどうか、再雇用後に年収が300万円あることはすごいことなのかどうかを解説していきます。   再雇用後の給与水準に不安を抱えている人はぜひ最後まで読んでみてください。

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再雇用で年収が150万円下がることは減りすぎなのか

株式会社パーソル総合研究所が2021年に実施した「シニア従業員とその同僚の就労意識に関する定量調査」によると、約9割の方が再雇用後に年収が下がったと回答しています。また、年収の減少率の全体平均は44.3%であり、「50%より下がった」と回答した人の割合が27.6%で最も高い割合を占めています。
 
一方、国税庁の「令和5年分 民間給与実態統計調査」によると給与所得者の平均給与は460万円で、再雇用で年収が減少率の全体平均である44.3%下がると仮定した場合の減少額は「203万7800円」でした。
 
以上のことから、再雇用で年収が150万円下がることは減りすぎとはいえず、平均値よりも減少額が少ないといえるでしょう。
 

再雇用後に年収が300万円あることはすごいことなのか

平均給与の460万円を給与収入として得ていた人が、再雇用による年収減少率の全体平均である44.3%下がると仮定した場合、再雇用後の年収は「256万2200円」です。また、再雇用後の年収が300万円だった人の再雇用前の年収は、減少率の全体平均に当てはめると「538万5996円」になります。
 
以上のことから、再雇用後の年収が300万円であることは平均値以上であり、平均値と比較すればすごいことであると判断できます。
 

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