同じタイミングで定年する友人は年金「20万円」もらえるそうです。一人でそれだけの年金受給できるのは、現役時代の稼ぎがよかったのでしょうか?
将来もらえる年金額は、年金保険料の支払期間や現役時代の働き方などによって異なります。同じタイミングで退職する同僚と年金額が同じになるとは限らず、友人は20万円もらえるのに自分はそれよりも少ないといったケースも起こり得るでしょう。一人で20万円の年金受給ができるのは、現役時代の稼ぎがよかったのでしょうか。   そこで今回は、年金が高くなる条件について調べてみました。年金受給額の平均もご紹介しますので、老後生活を考える際の参考にしてください。

▼夫婦2人の老後、「生活費」はいくら必要? 年金額の平均をもとに必要な貯蓄額も解説

年金が高くなる条件とは?

自身の老後生活を考える際に、実際にもらえる年金がどれくらいなのか気になるかもしれません。高い年金をもらうためのポイントとして、現役時代の稼ぎや各種制度の活用が挙げられます。ここでは、年金が高くなる条件をいくつかご紹介します。
 

現役時代の稼ぎがよく年金加入期間が長かった

会社員が加入している厚生年金の保険料は、毎月の給与・賞与に共通の保険料率を掛けて計算し、事業主と被保険者が半分ずつ負担します。給与については、一定の幅で区分した報酬月額に当てはめて標準報酬月額が定められ、これを基に保険料や年金額の計算を行う仕組みです。
 
標準報酬月額は8万8000円(1等級)から65万円(32等級)まで分けられていて、等級に応じて1万6104円(折半額:8052円)から11万8950円(折半額:5万9475円)の保険料を納めることになっています。つまり現役時代の稼ぎがよくて年金加入期間が長ければ、それだけ多くの厚生年金の保険料を納めていることになり、将来もらえる年金額も高くなると期待できます。
 

私的年金にも加入している

日本の年金制度は3階建ての構造です。1・2階部分の基礎年金・厚生年金は公的年金で、老後生活の基本を支える役割があります。3階部分は私的年金(企業年金・個人年金)で、老後生活の多様な希望・ニーズに応える役割があります。友人の受け取る年金が高い場合は、公的年金に加えて私的年金にも加入している可能性が考えられるでしょう。
 
私的年金は大きく確定給付型と確定拠出型の2種類に分けられます。確定給付型は加入期間に基づいて給付額が定められており、確定拠出型は拠出した掛け金額とその運用収益の合計額を基に給付額を決定することが特徴です。確定給付型には「規約型確定給付企業年金」「基金型確定給付企業年金」、確定拠出型には「企業型確定拠出型」「iDeCo(個人型確定拠出年金)」があります。
 

繰下げ受給をする