
▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?
年金額の目安、概算方法
会社員の人、会社員だった人の多くは、65歳になると「老齢基礎年金」と「老齢厚生年金」の両方を受け取れます。それぞれの年金額の目安、概算方法は次のとおりです。
老齢基礎年金を2025年度の満額で受け取れる場合、年83万1696円です(国民年金保険料の未納期間などがある人は、満額よりも少ない年金額になります)。年金額は、毎年度、物価と賃金の変動などによって、毎年度少しずつ増減します。
一方、老齢厚生年金には満額という概念はなく、年金額は現役時代(最長70歳になるまで)に得た給与の総額におおむね比例します。細かい条件を無視して単純化すると、おおまかな年金額は「勤続期間中の平均年収×5.481÷1000×勤続年数」の計算式で概算できます。
老後、年金を月20万円もらうには
「老後、年金を月20万円もらう」ことは「老齢基礎年金と老齢厚生年金の合計で年240万円を受け取る」ことを意味します。老齢基礎年金を2025年度の満額と同水準の年間83万円受け取れると仮定すると、「老齢厚生年金の見込み額を年157万円確保できれば、合計で年240万円(月20万円)受け取れそうだ」といえるでしょう。
老齢厚生年金を年157万円受け取るために必要な年収は、「老齢厚生年金=勤続期間中の平均年収×5.481÷1000×勤続年数」を組み換えて次のように概算できます(細かい条件を無視した概算です。また、単純化のため、20歳から40年間、同額の年収で働くと仮定します)。
勤続期間中の平均年収=年157万円の老齢厚生年金÷5.481×1000÷勤続年数40年=約716万円
会社員が老後に年金を月20万円もらうには、「40年間、平均年収716万円で働く」ことが1つの目安といえます。