専門学校を卒業し、春から「医療事務」をする娘。就職先の初年度の年収が「280万円」なのですが、一般的なのでしょうか?
専門学校を卒業して医療事務をする娘の就職先が決まり、初年度の年収が280万円だと知った場合、多いか少ないか気になるでしょう。一般事務と比較すると、仕事内容や年収にどれくらいの違いがあるのでしょうか。   そこで今回は、医療事務の平均年収について調べてみました。一般事務との仕事内容や年収の違い、年収アップを目指す方法もご紹介しますので、参考にしてください。

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医療事務をする娘の年収は280万円……これって多い? 少ない?

厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、医療事務は「その他の一般事務従事者」に区分されていて、平均年収は以下の通りです。

●医療事務(その他の一般事務従事者)

きまって支給する現金給与額:32万2700円
年間賞与その他特別給与額:91万500円
平均年収:478万2900円

年齢階級別に平均年収を算出してみると「~19歳」は252万1400円、「20~24歳」は303万5300円となっています。専門学校を卒業したばかりの娘さんの初年度の年収が280万円だとすれば、医療事務では一般的だと考えられるでしょう。同調査では年齢が上がるにつれて年収はアップし、55~59歳の566万3200円でピークを迎えます。
 

一般事務との仕事内容や年収の違いは?

医療事務も一般事務も、仕事に就くにあたって特に学歴や資格は必要とされません。どちらも同じ事務職ではありますが、大きな違いとして勤務先が挙げられます。医療事務は病院・クリニックなどの医療施設が勤務先ですが、一般事務の勤務先はおもに民間企業です。
 
一般事務では社内全般の事務作業として、電話対応・来客対応を始め、データ入力や書類の作成・管理、備品の管理や購入などを行います。医療事務では、受付・会計業務、クラーク業務、レセプト(診療報酬請求明細書)の作成やチェックなどがあり、医療にかかわる専門的な業務が多くなります。
 
前述の「令和5年賃金構造基本統計調査」では、一般事務は「総合事務員」に区分されていて、平均年収は以下の通りです。