日本の平均年収は「423万円」だけど、実際「中央値」はどのくらい? 手取りをもとに「生活レベル」についても解説
自分の年収が一般的にみてどれくらいのレベルにいるのか、興味を持つ人も多いでしょう。そこで参考のひとつになるのが「平均年収」ですが、実はこの「平均年収」は一部の高所得者の影響を受けやすく、実際の感覚とは異なることがあります。   そのため「平均年収」と比較すると、「自分の収入が低いのでは……」と感じることもあるかもしれません。そこで、より参考になるのが「中央値」です。中央値の年収は平均年収とは異なり、実際の生活水準を知るうえで参考にしやすい指標となります。   本記事では、平均年収と中央値の違いと、中央値の年収での生活がどのようなものかを解説していきます。

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年収の「中央値」ってなに?

年収の中央値とは、所得を低い順に並べたときにちょうど中央に位置する人の年収のことです。例えば、年収300万円、500万円、1000万円の3人がいる場合、平均年収は(300 + 500 + 1000)÷3=600万円になります。
 
これに対し、「中央値」とは真ん中の年収のことをさすので、この場合は500万円です。このように、平均は一部の高所得者に影響されやすいのに対し、中央値はより一般的な所得水準を示します。そのため日本の年収では、平均年収よりも中央値の年収のほうが低めになることが多いのです。
 

日本の年収の中央値はいくら? 手取りは?

では、現在の日本の年収の中央値はどれくらいなのでしょうか。約60万人を対象としたdodaの調査データによると、平均年収は、男性は481万円、女性は366万円との結果に対し、男性の年収中央値は420万円、女性の年収中央値は340万円となりました。
 
また男女を合計した全世代の年収中央値は380万円です。さらに年代ごとでも中央値は異なり、それぞれ20代が345万円、30代が400万円、40代が450万円、50代以上が500万円となっています。
 
また、1000万円以下の手取り額は平均的に年収の75~85%であることが多いので、仮に80%を基準とすると、全世代の年収中央値380万円の平均的な手取り額は304万円となります。
 

中央値の手取り380万円の生活の支出は?