ライブに行けなくなったので、チケット4枚をオークションで「4万円」で売却。定価より高く売ったのですが、確定申告はした方がいいですか?
行くはずだったライブに行けなくなったり、抽選式のチケットで複数の端末から応募したりなどして、ライブチケットが余ることがあります。人によっては、余ったままではもったいないとほかに人にチケットを売りたいと考える方もいるでしょう。   チケットを売るときは、確定申告が必要なのか、法に抵触していないかをよく確認することが大切です。今回は、チケットをオークションに出したときの利益の扱いや、チケット転売に関する法律などについてご紹介します。

オークションによる利益は基本的に雑所得

オークションやフリマサイトなどでチケットを売ったときの収入は、「雑所得」に該当します。もし、給料を受け取っている方でチケットを売却し、1年間に20万円以上の所得があった場合は、確定申告が必要です。
 
もし、チケットの売却により利益があった場合、雑所得の金額は「チケット売却で得た収入から手数料などの収入を得るためにかかった経費を差し引いた額」になります。国税庁によると、必要経費と認められるのは以下に当てはまる費用です。

●総収入金額に対応する売上原価その他その総収入金額を得るために直接要した費用の額
●その年に生じた販売費、一般管理費その他業務上の費用の額

例えば、オークションでチケットを売却するために売り上げの1%分を手数料として支払った場合は、その金額とチケットの元値を経費として所得から差し引けます。
 
なお、雑所得の場合、所得税は給与収入やほかの所得と合算してから計算するため、確定申告が必要です。
 

確定申告をする手順

まずは、青色申告か白色申告かの選択をします。次に確定申告書に必要事項を記載し、控除証明書や本人確認書類などを添付して提出します。給与所得者の場合は、源泉徴収票が必要になる場合があるため、用意しておきましょう。
 
なお、確定申告の方法は、直接確定申告書に記入して提出するほか、スマートフォンやパソコンを利用して書類を作成後、e-Taxで提出する方法があります。普段は会社で働いており、税務署が開いている時間に提出できない、手書きで用意が面倒だという方は、オンラインでの提出がおすすめです。
 
国税庁では、スマートフォンでの申告の手引きなども公開されているため、初めて確定申告をする方も手引きを見ながら準備ができます。
 

チケットの不正転売は罰則の対象