40代ですが、老後のために「500万円」は貯めたい…「パートタイマー」も財形貯蓄は可能ですか?
財形貯蓄とは、給与からの天引きで貯蓄を行える制度です。貯蓄目的に制限がない「勤労者財産形成貯蓄(一般財形貯蓄)」、老後に備えるための「勤労者財産形成年金貯蓄(財形年金貯蓄)」、住まいの資金作りが目的の「勤労者財産形成住宅貯蓄(財形住宅貯蓄)」の3種類があり、ニーズに応じて利用できます。ライフイベントへの備えとして、活用を検討している人もいるでしょう。   その場合に気になるポイントが利用条件です。とくにパートタイマー(以下パート)などとして働く人にとっては、非正規社員でも利用できるかどうか気になるところでしょう。   今回は、パートも財形貯蓄を利用できるのか、さらに財形貯蓄のメリット・デメリットを解説します。

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パートも財形貯蓄制度を利用できる

財形貯蓄制度はパートも利用できます。「勤労者財産形成促進法」において、勤労者は「職業の種類を問わず、事業主に雇用される者」と定義されているためです。よって、雇用形態や就業形態を理由に、財形貯蓄を制限されることはありません。
 
ただし、財形貯蓄制度を利用するためには、次の2点を満たす必要があります。

・勤め先が財形貯蓄制度を導入している
 
・賃金から控除するための労使合意がなされている

また、財形年金貯蓄と財形住宅貯蓄をする場合は、次の2つの条件が追加されます。

・満55歳未満
 
・「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出している

財形貯蓄のメリットとデメリット

財形貯蓄にはメリットとデメリットがあるため、利用を検討する場合はこれらを整理することが大切です。ここからは、財形貯蓄の利用がもたらすメリットとデメリットを解説します。
 

メリット1:お金を貯めやすい

賃金から天引きされるため、預け入れる手間がなくなり、貯金を継続しやすくなります。
 
また、一般的な貯蓄では利子に税金が生じますが、財形貯蓄は一部の利子の税金が免除されます。厚生労働省によると、財形住宅貯蓄と財形年金貯蓄は、双方の元利合計が550万円に達するまで、元本から生じる利子などが非課税です。
 
なお、財形年金貯蓄のみの場合、保険商品にかかわるものは払い込みベースで385万円まで利子が非課税となります。
 

メリット2:給付金や一時金を受け取れる場合がある