祖母から「タンスに入ってた」と、聖徳太子の5000円札をもらいました。聖徳太子って「1万円札」じゃないんですか? 偽札なのでしょうか…?
2024年7月に新紙幣が発行されました。新紙幣が発行されると、それまで使われていた紙幣は回収されて徐々に市場に出回らなくなります。そのため、自分が生まれる前あるいは物心がつくよりも前に発行されていた紙幣は、見慣れていないため、「偽札なのでは」と思わず疑ってしまうこともあるかもしれません。   昭和世代にとっては、「お札の顔といえば、聖徳太子」と結び付けられるほどなじみ深くても、平成以降の世代にとっては全く「ピン」とこないという人も多いでしょう。本記事では、そんな過去に流通していた「聖徳太子」の紙幣について解説していきます。

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聖徳太子のお札は何種類ある?

昭和に流通していた紙幣に詳しくない人でも、「聖徳太子」が紙幣の肖像画であったということは、なんとなく知っている人は多いのではないでしょうか。
聖徳太子が肖像画として使われている紙幣といえば、「1万円札」というイメージを持つ人が多いかもしれませんが、実は多くの紙幣で聖徳太子の肖像画が採用されています。
 
聖徳太子が肖像画となっている紙幣は次の4種類です。
 
図表1

券種 発行開始日 発行停止
一万円券 1958年12月1日 1986年1月4日
五千円券 1957年10月1日 1986年1月4日
千円券 1950年1月7日 1965年1月4日
百円券 1946年2月25日 1956年6月5日

日本銀行 その他有効な銀行券・貨幣 をもとに筆者作成
 
「聖徳太子」の紙幣以降は、紙幣の額によって肖像画が変えられているので、紙幣の肖像画を見て「パッ」と紙幣の種類がわかるようになっています。現代の感覚からすると、同じ財布に聖徳太子の1万円札と5000円札と1000円札が入っていたら、いくらデザインが異なるとはいえ、間違えてしまうのではないかと思ってしまいますね。
 

聖徳太子の5000円札は今も使えるの?