目前のバスが「ウィンカー」を出していたのにスピードを上げて追い抜いた車を発見!譲るのが常識ではなかったのでしょうか…?
交通ルールを守ることは、道路上の安全を確保するための基本です。しかし、実際の運転シーンでは、思わず眉をひそめるような場面に遭遇することも少なくありません。   バスが停留所からウィンカーを出して車線に入ろうとしているにもかかわらず、後続の車がスピードを上げて追い抜いていくのを目撃した場合、「バスに道を譲るのが常識ではないか」と疑問に思うのではないでしょうか。   今回は、このような状況におけるマナーやルールについて考えてみましょう。

▼ハンズフリー通話での運転は「違反」になる? ペナルティが発生する場合についても解説

路線バスの発進妨害をしてはいけない

停留所に停車中の路線バスが、発車の際にウィンカーで合図を出している場合、まだ動き出していなくても後続車が追い越してしまうと違反になるようです。
 

路線バスを妨害すると反則金6000円

道路交通法第31条の2では、「乗合自動車の発進の保護」として「停留所において乗客の乗降のため停車していた乗合自動車が発信するための進路を変更しようとして手又は方向指示器により合図をした場合においては、その後方にある車両は、その速度又は方向を急に変更しなければならないこととなる場合を除き、当該合図をした乗合自動車の進路の変更を妨げてはならない」と定められています。
 
この規定に違反すると、違反点数1点と反則金6000円が課されることになるため注意が必要です。
 

バスの事故は社会的な影響が大きい

バスは多くの乗客を乗せるため、事故が発生した場合、その社会的影響は非常に大きなものとなります。特に、事故によって多数の死傷者が発生する可能性があることから、バスの安全性は重視しなければならないでしょう。乗合バスの他車との事故件数は表1の通りです。
 
表1

追突 173件
出会い頭衝突 47件
追越・追抜・進路変更時衝突 109件
すれ違い・右左折時衝突 82件
その他 63件