
▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?
資産運用を主な機能とする生命保険の特徴と種類
資産運用を主な機能とする保険は「変額保険」とも呼ばれます。
変額保険は他の保険とは異なり、保険会社が保険料を「特別勘定」で運用し、その運用実績に基づいて、満期保険金や解約返戻金を支払います。
すなわち、運用がうまく行けば加入当初の基本保険金額以上の保険金を受け取れますが、うまく行かない場合は基本保険金額以下になり、保険金増減のリスクは契約者が負うことになります。被保険者が死亡または高度障害状態になって、保険金を受け取るときにのみ、基本保険金額は保証されます。
また、変額保険には満期のある「有期型」と満期のない「終身型」があります。
「有期型」は運用の良し悪しを問わず、満期を迎えた時点で保険期間が終了します。一方、「終身型」は一生涯保障が続く保険です。途中解約をせずに、被保険者が死亡した時点で保険金を受け取れば、基本保険金額は保障されます。
資産運用保険の主な運用先
資産運用保険の運用先は、以下のものに投資をする投資信託です。
債券……国内債券、海外債券
株式……国内株式、海外株式
投資信託……インデックス・ファンド、アクティブ・ファンドなど
投資信託との比較
資産運用保険の運用先は多岐にわたりますが、基本的に「保険会社を通して投資信託に投資をする」という構造になっています。すなわち、保険会社の手数料と投資信託の手数料とが、二重にかかることになります。
また、投資信託と異なる点は税制です。投資信託を行う際は、運用益の20.315%が、税金として課税されます。一方で資産運用保険は、保険料が生命保険料控除の対象となるのに加え、運用益のうち50万円は非課税となります。
生命保険の税制についてはあとで詳しく説明しますが、税制から見ると、資産運用保険の方が有利になります。