「保険って入るべき?」リスク管理のプロが教える「必要な保険」「不要な保険」の見極め方とは
巷にはいろいろな保険があふれています。皆さんもこれだけたくさんの保険があって、「どれに入ればよいのか」、または「全く入らなくてもよいのか」と思い悩んだことがあると思います。   「必要な保険と不要な保険」のシリーズでは、どのような保険に入るべきで、どのような保険には入る必要がないのか、保険の基本から説明していきたいと思います。

保険はリスクマネジメントの一手段

そもそも「リスク」とは何でしょうか?
 
リスクとは、「損失や危害、または、利得が生じる可能性」で、単なる「損失の可能性」ではありません。
 
自然災害、火災、自動車事故のように、損失のみをもたらし利得の可能性がないリスクもあれば、株価変動、為替変動、企業買収、経済政策による景気変動など、損失だけでなく利得をもたらす可能性があるリスクもあります。
 
リスクは、一般的に「純粋リスク」と「投機的リスク」に分類されます。
 
「純粋リスク」とは、自然災害・火災・事故などによって「損失が発生する可能性だけがあるリスク」で、利益が発生する可能性はありません。これらのリスクの多くは、多数の事例についてデータを収集すれば、事故の発生する頻度を統計的確率によって捉えることができます。
 
つまり、純粋リスクは「保険に転嫁しやすいリスク」ということができます。自然災害、火災、自動車事故などがこれに当たります。
 
一方「投機的リスク」とは、損失と利益の両面が考えられ「損失を被るか、利益を得るか分からないリスク」です。
 
投機的リスクは純粋リスクと比較して、統計的な把握や予測が困難なリスクとなります。株価変動、為替変動、企業買収、経済政策による景気変動などがこれに分類されます。
 
先ほど述べたように、一般に保険の対象となるのは純粋リスクということができます。
 
保険とは、純粋リスクに関して多数のデータを収集することで発生の確率を求め、広く保険料を収集することによって、リスクのもたらす損失を経済的に担保しようとするものです。
 

リスクマネジメントとは?