
▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
世帯年収の平均額
厚生労働省の「2023(令和5)年国民生活基礎調査」によると、日本の世帯年収の平均は「524万2000円」です。世帯主の年齢階級別は表1のとおりです。
表1
世帯主の年齢 | 平均世帯年収 |
---|---|
29歳以下 | 339万5000円 |
30~39歳 | 608万5000円 |
40~49歳 | 696万円 |
50~59歳 | 758万5000円 |
60~69歳 | 536万6000円 |
70歳以上 | 381万円 |
厚生労働省「2023(令和5)年国民生活基礎調査」より筆者作成
平均値とは、全データの合計をデータ数で割った値です。そのため、一部の極端に高い年収が含まれると、平均値が押し上げられる傾向があります。例えば、10人のうち9人の年収が300万円で、1人が1億円の年収だった場合、平均年収は1270万円となります。
こうした影響を避け、より実態に近い年収を把握するために中央値が用いられているのです。
世帯年収の中央値
中央値とは、データを低い順または高い順に並べた際、中央に位置する値を指します。極端に高い年収や低い年収の影響を受けにくく、実態に近い数値として活用できます。
厚生労働省の「2023(令和5)年国民生活基礎調査」によると、世帯年収の中央値は「405万円」です。ところが世帯年収が524万2000円(平均値)未満の世帯の割合は62.2%でした。
実際の世帯年収の分布を見ると、世帯年収が「100万円未満」の割合は6.9%、「100~200万円」は14.6%、「200~300万円」は14.5%、「300~400万円」は12.9%という順番であり、「400~500万円」は10.7%と低くなっていきます。
このように、中央値を見ることで、実際の年収に近い分布が把握できるのです。