
▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
「手取り」ではなく「額面」を使う理由として考えられること
収入は会社から毎月振り込まれるケースが一般的であるため、「額面」の年収ではなく「手取り」や「月収」で比較したほうが分かりやすいと考える方もいるでしょう。しかし額面を使う理由として以下の点が考えられます。
一貫性と標準化
額面の年収とは、税金や社会保険料が差し引かれる前の年間総支給額のことです。税金や社会保険料は扶養家族の有無などによって、交通費は住んでいる地域や通勤手段によって変わるため、手取りには個人差が出てしまいます。
額面の年収には、ボーナスやそのほかの一時的な収入も含まれていて、年収を使うことでこれらを含めた総合的な収入を把握できます。月収だけではこれらの変動要素を反映できないでしょう。額面の年収を使うことで、異なる職業や業界間での収入が比較しやすくなると考えられます。
税金や控除の計算
額面の年収は税金や社会保険料の計算の基礎となり、これを基に手取りを計算するのが一般的です。なお税法上では「収入」「所得」の用語が使われます。収入は給与所得の源泉徴収票の「支払金額」の欄に記載されている額のことで、年収総額を指します。所得とは、給与所得の源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」に記載されている額です。