年収400万円の会社員。親に「ローンでプリウスを買う」と話すと、「借金するなら自分が貸す」と言われました。借金ってそんなに悪いことですか? 住宅購入でみんな「借金」してますよね?
新車の購入など高額な買い物では、ローンやクレジットを利用する人は少なくありません。ただ、借金には変わりがないため、ほかの人はどのように利用しているのか、あるいはどれくらいまで借りられるのか、気になる人もいるでしょう。   また、借入額にも制限があり、返済の負担が大きすぎると生活にも支障が生じるため、利用には十分注意が必要です。   本記事では、2人以上の世帯の負債額の平均値・中央値などを紹介し、ローンやクレジットがどれくらい利用されているのかを解説します。また、年収400万円の人が車を買う場合を例に、ローンを組む際の注意点などを解説します。

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日本ではどれくらいの人が「借金」しているのか?

総務省統計局の2023年家計調査報告によれば、図表1のとおり、2人以上世帯の負債現在高の平均は655万円です。ただし、これは負債がない世帯も含んだ平均値で、負債保有世帯は全体の39.3%にすぎません。負債がある世帯だけで見た場合の平均値は1667万円、中央値は1422万円におよびます。
 
かなり大きな金額ですが、負債残高の90%以上は住宅・土地購入のためであり、大半が住宅ローンなどの負債であることが分かります。
 
また、負債保有状況を世帯主の年代別に見ると、40歳未満では負債現在高が1757万円ともっとも高く、40歳代とともに負債保有世帯割合も60%以上です。貯蓄との比較で見ても、50歳未満の世帯は貯蓄現在高を負債現在高が上回っており、若い世帯ほど借金がある人の割合が高く、その金額も多いことが読み取れます。
 
図表1

図表1

総務省統計局 家計調査報告(貯蓄・負債編)2023年平均結果(二人以上の世帯)
 
ローンには、利息で支払総額が大きくなるデメリットがありますが、早く商品が手に入るメリットを考えれば、返済見込みのある若い年代の借金が必ずしも悪いとは言えません。
 

車を買う人はローンを利用しているのか?