年収300万円の社会人ですが「月20万円」の年金を受け取ることは可能でしょうか?貯金に頼らない老後資金の貯め方ってありますか?
今後もらえる年金額が今より下がる可能性があるといわれている昨今、現役世代は実際にいくらもらえるのか不安に感じている人は多いでしょう。   現在の年収が300万円の人の場合、ひと月当たりの手取り額を計算すると、およそ20万円程となります。老後も同じ生活レベルで暮らすとしても、年金が期待できないとなれば、自身で資産運用などの対策を取らなければなりません。   そこで今回は、年収300万円の人が受け取れる年金額と、老後資金のため方についてご紹介します。

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年金は「国民年金(老齢基礎年金)」と「厚生年金」の2種類

年金とは、一般的に「国民年金(老齢基礎年金)」と「厚生年金」のことを指します。
 
国民年金は、20歳~59歳までの人が入る年金で、通常65歳から支給されます。厚生年金は、会社員や公務員などが入る年金制度です。20歳未満でも、条件を満たしていれば給料から差し引かれます。
 
ただし、会社員や公務員に扶養されている配偶者や自営業の人などは、厚生年金を支払っていないため、国民年金のみ老後に受け取ることになり、年金額も少なくなります。
 

「国民年金(老齢基礎年金)」の計算方法

令和6年度における国民年金の支給額は、年収にかかわらず月額6万8000円(昭和31年4月1日以前に生まれた人の場合月額6万7808円)です。20歳~59歳まですべての月において支払っていればもらえる額で、1年に換算すると81万6000円となります。
 
ただし、学生や所得が低い人など保険料の納付が困難な場合、猶予や納付免除・一部免除といった制度があります。制度を利用し満額納付していない期間がある場合は、表1の計算式に当てはめることで、年間支給額の計算が可能です。
 


※日本年金機構「老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額 年金額(令和6年4月分から)」を基に筆者作成
 

「厚生年金」の計算方法