「健康保険証の色」で年収が分かるって本当ですか? 大企業は「赤」や「ピンク」だと聞きました。私はいわゆる大企業に勤めていますが保険証は「水色」です。どうしてですか?
病院にかかったときに使用する健康保険証。マイナンバーカードの健康保険証利用が進み、2024年12月2日から現行の健康保険証は廃止、再発行もされないことが決まっていますが、まだまだ健康保険証を使っている人もいるのではないでしょうか?   健康保険証はさまざまな色があり、健康保険証の色でその人の年収が分かると言う人もいるようです。   本記事では健康保険証の色にはどのような意味があるのか、健康保険証で年収が分かるというのは本当なのかどうかを解説します。

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健康保険の種類

日本には、国民が病院にかかったときに何らかの公的医療保険で保障する「国民皆保険」という制度があります。国民健康保険、社会保険と人により保険の種類はさまざまで、所持している健康保険証も異なります。
 
会社に勤めている正社員や一定の条件を満たしている非正規社員は会社を通して社会保険に加入します。自営業の人や無職の人、年金受給者など社会保険に加入していない人は国民健康保険です。
 
社会保険は協会けんぽや組合健保など種類があります。個人で保険者を選ぶことはできず、入った会社により決まっています。
 
組合健保は企業が単独あるいは共同して設立しており、大企業の従業員とその扶養家族が対象です。国家公務員や地方公務員、私立学校の教職員を対象とした各種共済組合もあります。
 

健康保険証の色の意味

ネットなど一部の人の間で「健康保険証の色で年収が分かる」と、噂されている理由は保険者により健康保険証の色が決められているからです。
例えば、協会けんぽは健康保険証に青色・水色・オレンジ色が多く使用されています。組合健保は健康保険証に赤色・ピンク色を使用しているため、健康保険証が赤色・ピンク色なら大企業勤めで年収が高いと言われているようです。
 
しかし、これらの色は「多い」というだけで必ずその色ではありません。協会けんぽでも赤色・ピンク色を使用しているケースもありますし、組合健保でも青色・水色・オレンジ色の保険証を発行しているケースがあります。大企業に勤めている人の健康保険証の色が水色というのは、実はめずらしくないのです。
 
仮に、健康保険証の色で勤めている企業が中小企業か大企業かどうか分かったとしても、健康保険証でその人の詳しい年収が分かることはありません。
 

保険の区分は保険者番号の最初の2桁で分かる