円安が進んでいる今、「米国国債」を買うのはリスクが高い? 為替変動に負けない投資戦略とは
米国国債は信用リスク・カントリーリスク・流動性リスクなどが非常に低く、満期まで待てばドル建てで価格変動リスクもありません。そのため、金利的にも魅力的な投資対象であるといえます。残る問題は、為替リスクだけです。   本記事では、為替リスクのコントロールについて説明したいと思います。

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為替リスクのコントロールの原理

為替リスクをコントロールするためには、米国国債の次の性質を利用します。
米国国債は満期日まで待てば、ドル建てで元本保証され、利息が受け取れます。すなわち、購入日から満期日までのドル建て利回りが確定することになります(必ずしも米国国債の発行日に新発債を購入する必要はなく、発行後一定の期間が経過した既発債を購入してもよいのです)。
また、米国国債の利回りは日本の元利確定資産(日本政府発行の国債または銀行預金)と比べて高く、現時点では年利に換算して4%程度の利回りがあります。
 

具体的な為替リスクのコントロールの仕方

続いて、具体的なコントロール方法を、5つのステップに沿って説明します。

1.為替が円高に振れたときを見計らってドルを購入し、証券会社のドル口座に保有しておきましょう。 その時点で、購入時の円ドル為替レートが確定します。

2.米国国債の利回りを確認しながら、利回りが上昇した時点で、証券会社のドル口座から米国国債をドルで購入しましょう。その時点で、米国国債満期日までのドル建て利回りが確定します。

3.購入した米国国債は、満期日以前でも利益が出れば売却しましょう。具体的には、為替レートが購入時より円安になった場合や、為替レートが変わらなくても金利を考慮すれば利益が出る場合などです。この時点で、円建ての利益が確定します。

4.為替が円高になり、売却利益が出ない場合は満期日まで待ちましょう。待つ間は、以下の2点に注意することが必要です。

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