夫が自転車で走行中、路地から出てきた車と衝突…「無傷だから」とそのまま帰宅してきたのですが、問題ないでしょうか?
自転車事故で被害に遭った場合、一見何ともないように見えても、後に重大な結果を招く可能性があります。無傷だから大丈夫と思って帰宅してしまうと、実際には大きな問題が隠れているというケースは少なくありません。   この記事では、自転車事故にあった際に取るべき対応と、そのまま帰宅してしまった場合、どうすればよいかについてまとめました。

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自転車による事故の危険性

交通事故直後は、興奮状態やショックにより痛みを感じにくいことがあります。これは人間の防衛本能によるもので、痛みを一時的に麻痺(まひ)させるためといわれています。しかし、時間が経過するとともに、隠れていた症状が現れてくることが少なくありません。
 
一見無傷に見えても、骨折などの内部損傷があったり、後になって症状が現れたりする可能性があります。後に重症化するおそれがあるため、注意が必要です。
 
俗に「むちうち症」と呼ばれる「頸椎(けいつい)捻挫」は、時間の経過とともに痛みや頭痛、吐き気などの不調が現れることがあります。
 

自転車事故に遭ったときの適切な対応

自転車事故に遭った場合は、以下の手順で対応しましょう。

1.安全を確保する
2.警察へ連絡する
3.相手の情報を確認する
4.医療機関への受診
5.保険会社への連絡

まずは自身の安全を確保し、可能であれば事故現場の状況を写真や動画で記録して、交通事故の状況を警察に届け出ましょう。現場で少しでもけがをしている可能性があるのであれば、物損事故ではなく人身事故扱いで届けることをおすすめします。これは、人身事故にしておくと実況見分調書が作成され、後の損害賠償金請求の際に交渉の材料に使えるためです。
 
相手の連絡先や車両情報、加入している保険会社などを確認し、できるだけ速やかに医療機関を受診して診察を受けてください。困ったときは弁護士などの専門家に相談し、今後の対応についてアドバイスをもらいましょう。
 
トラブルを避けるためには、当事者同士で直接示談することは避け、警察を通じて交渉手続きを行うことが大切です。
 

そのまま帰宅した場合に取るべき対応