社会人3年目で大学受験を考えています。学生の頃に借りていた奨学金を払い終えてないのですが、また「貸与型奨学金」を借りることは可能でしょうか?
社会人としてキャリアアップを考える際に、大学で学び直したいと考える方は少なくありません。そんなとき、「学生時代に借りていた奨学金の返済が終わっていないのに、再び奨学金を借りられるのか」と疑問に感じる方もいるのではないでしょうか。   本記事では、再び奨学金を受けられるのか、また、奨学金の再貸与を受ける条件などを解説します。

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奨学金の返済があっても再び奨学金を借りることは可能?

独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)の貸与奨学金は、学び直しのために再度学校に入学する場合、条件を満たせば1回のみ奨学金を再貸与してもらえるようです。
 
奨学金には利子のつかない第一種奨学金と、利子がつく第二種奨学金があります。それぞれの奨学金の再貸与の条件は、表1の通りです。
 
表1

再貸与の要件
第一種奨学金 以前に「再貸与」を受けたことがないこと
第二種奨学金 再貸与を希望している学校と同じ種類の学校で
以前に「再貸与」を受けたことがないこと

出典:独立行政法人日本学生支援機構「奨学金の貸与をもう一度受けたい:奨学金の「再貸与」制度 」を基に筆者作成
 
どちらも「過去の奨学金を完済していること」という条件がないことから、学生の頃に借りていた奨学金を払い終えていない場合でも利用が可能だと考えられます。
 
ただし、第一種奨学金の再貸与は、全ての種類の学校を通じて1回しかできません。一方で、第二種奨学金の再貸与は、「同じ種類の学校で」1回のみ受けられます。具体的には、表2のようになります。
 
表2

第一種奨学金 第二種奨学金
A大学 貸与を利用 貸与を利用
B大学 再貸与〇 再貸与〇
C大学 再貸与× 再貸与×
D専門学校 貸与を利用 貸与を利用
E専門学校 再貸与× 再貸与〇