
▼ハンズフリー通話での運転は「違反」になる? ペナルティが発生する場合についても解説
電動キックスケーターとは
電動キックスケーターは、2023年7月の道路交通法改正で「特定小型原動機付自転車(特定小型原付)」という車両区分で設置されたもので、免許が不要な乗り物です。
特定小型原動機付自転車の要件としては、一般原動機付自転車(一般原付)との違いは、
●最高速度20km以下に制限されている
●定格出力0.6w以下である
●車体の長さ1.9m以下×幅0.6m以下である
●特定小型原付に必要な保安部品が装着されている
●最高速度表示灯が備えられていること
●道路運送車両の保安基準に適合していること
●自動車損害賠償責任保険(共済)の契約をしていること
●標識(ナンバープレート)を取り付けていること
となっています。
また、乗ることができるのは16歳以上で、基本車道の左側を走り2車線以上ある道路では、一番左側の車線を通行しなければなりません。ただし、一定の基準を満たした特定小型原動機付自転車は、特例特定小型原動機付自転車として一部の歩道の通行が可能です。また、2人乗りは禁止です。
自賠責保険とは
上記の要件にも記載しているとおり、電動キックスケーターを運転するには自賠責保険に加入しなければなりません。
自賠責保険とは、加害者(交通事故を起こしてしまった人)から被害者への損害賠償の補填をはじめ、寝たきり状態や車椅子を利用することになるなど、日常生活で介護が必要となった方の介護費用の支援や、重度後遺障害となった方々の治療を専門とする病院を運営するなど、あらゆる形で被害者を救済する保険・共済制度です。
補償される範囲は対人事故の賠償損害のみです。支払限度額は被害者1人あたり図表1のとおりです。
【図表1】
もちろん、自賠責保険に未加入で人身事故を起こすと、損害賠償をすべて自身で支払うことになります。また、自賠責保険・共済はすべての自動車(原動機付自転車、電動キックスケーターを含む)において加入が義務付けられています。加入せずに運転した場合、1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられます。