後期高齢者が運転を続けるリスクにはどんなものがある? 免許返納の利点は?
運転免許の返納は本人だけでなく、家族にとっても大きな決断だと考えられます。   しかし、安全性を考えると、その決断は避けて通れないかもしれません。この記事では、80歳の後期高齢者が運転を続けるリスクと、バスなどの公共交通機関への切り替えの費用面について考察します。

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高齢者の自主返納が増加

警察庁のデータによると、令和5年における運転免許の自主返納件数は表1の通りです。
 
表1

年齢 自主返納件数
75歳未満 12万1388件
75歳以上 26万1569件

※警察庁「運転免許の申請取消(自主返納)件数と運転経歴証明書交付件数の推移」を基に筆者作成
 
75歳以上のドライバーは、自分や他者の安全を考慮して運転を見直す動きが進んでいる傾向にあることが分かります。
 

免許返納で得られるメリットとは?

免許返納することで得られる可能性があるメリットとして考えられるのは、事故の心配がなくなることや、自家用車の維持に必要な税金・保険料・車検代などの節約につながる可能性があることが挙げられます。
 
また、自治体などによっては公共交通機関の割引特典を得られることもあるようなので、場合によっては家計の余裕につながる可能性もあるでしょう。
 

免許証の返納方法

返納手続きは、警察署や運転免許センターで行うことができ、本人が申請するほか、委任状などを用意すれば代理人による手続きも対応可能とされているようです。
 
返納後は、運転経歴証明書を申請することで、本人確認書類として使用できます。この証明書の申請は、免許を自主返納した日から5年以内に行う必要があります。
 

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