昔のタバコは「100円以下」だったって本当? なぜ、何倍にも値上がりしてしまったのでしょうか?
「昔はタバコが安かった」「驚くほど値上がりした」という声を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。実際、昔のタバコは現在と比べて非常に安く、銘柄によっては価格が5倍以上に上昇しています。   もちろん、お金の価値の違いもあるため単純に比較はできませんが、昔を知る喫煙者にとっては負担が大きくなったと感じるでしょう。   そこで本記事では、タバコの昔と現在の価格差や価格の内訳について解説します。

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タバコの昔の価格と現在の値段

タバコの値段は、昔と比べて大幅に上昇しています。
 
例えば、セブンスターは1969年の発売当初100円でしたが、現在は600円と約6倍に値上がりしています。同様に、ハイライトも1960年の発売当初は70円だったものが、現在では520円となり7倍以上の値段です。
 
また、ピースやホープなどの他の銘柄も同様に値上がりしています。

 

タバコの価格には4種類の税金が含まれる

タバコの価格には、たばこ税(国税)・たばこ税(地方税)・たばこ特別税・消費税の4種類の税金が含まれています。財務省によると、1箱580円のタバコにおける各税金の内訳は以下のとおりです。
 

■国税
たばこ税:136.04円
たばこ特別税:16.40円
合計:152.44円
 
■地方税
道府県たばこ税:21.40円
市町村たばこ税:131.04円
合計:152.44円
 
■消費税
52.73円

 
たばこ税(国税)・たばこ税(地方税)・たばこ特別税の合計額は304.88円で、580円のうち52.6%を占めています。さらに、これらの税金に消費税を加えると357.61円となり、全体の61.7%になります。
 
つまり、タバコ代の約6割は税金ということです。最近では平成30年度の税制改正により、たばこ税が1本あたり3円(1箱あたり60円)引き上げられることが決定し、段階的に税率が引き上げられました。
 
たばこ税(国税)・たばこ税(地方税)の税収の合計は、年間で2兆円程度(令和4年度:国税1.07兆円、地方税1.07兆円)で推移しており、国や地方自治体にとって重要な財源となっています。なお、紙巻きタバコの販売数量は平成8年度にピーク(3483億本)を迎え、その後年々減少傾向にあります。